31日午後9時00分からNHKスペシャル「ママたちが非常事態!?~最新科学で迫るニッポンの子育て~」が放送されました。
NHKスペシャル「ママたちが非常事態!?~最新科学で迫るニッポンの子育て~」制作の裏側には、ママディレクターの育児体験
子育て番組はあまりチェックしないのですが、
これは気になって録画予約。
育児がタイミングよく済み、リアルタイムで見ることができました。
ふむふむナルホド~と思ったところをまとめておきます。
人間がもつ、子育ての本能とはいったい何なのか?
「母性本能」とか、思い込みで語られがちなそれを、科学的に解明している内容でした。
では、ひとつずつ見ていきましょう。
チンパンジーは出産すると、子どもが独り立ちするまでの5年間、つきっきりで育児をします。
その間、母チンパンジーは赤ちゃんを産みません。
しかし、人間は「年子」という言葉にもあらわれるとおり、毎年こどもを産むこともします。
これが人間の数を増やし、種が繁栄できた要因の一つ。
次々に子どもを産む、というサイクルは、
仲間(母親以外の人)が子育てを一緒にできる
という前提があってこそのものだったようです。
一人っ子が増えている = 母親が一人で育児をしている
といえるのではないでしょうか。
産後の母親たちは本能的に仲間を作ろうとします。
共同養育(一緒に子育て)できる仲間を探しているのですね。
けれども、「ママ友」というつながりは日本独自なのだそう。
番組の中では、日本の母親が、世界の中でも孤独な環境で子育てをしているというデータがしめされました。
共同養育をしようとする本能が、孤独な日本の母親たちでは「ママ友とつながる」というカタチであらわれているのですね。
このスタイルのために、人間は産道(赤ちゃんが産まれてくるときに通る道)が狭くなりました。
脳が小さいまま、生まれてくるしかないのです。
未発達な状態の脳には「欲求を我慢する」ということができません。
我慢できるようになるには、脳が発達しなければならない。
脳が発達し、我慢できるようになる → イヤイヤ期の終わり
脳の成長は思春期まで続くそうです。
脳が成長すれば自然と我慢できるようになるそうですよ。
しつけも大事ですが、まず脳が成長していなければダメなんですね。
胎児は、夜行性なのです!
なぜかというと、胎児は母体から栄養やら酸素を吸い取って大きくなりますね。
その時の母体への負担を減らすため、母親の活動が少なくなる夜間に目を覚まして、(母体から)酸素を奪うようにしているのです。
産まれてからもその習慣が抜け切れず。
産まれてからしばらくの間は、赤ちゃんは夜に活動しちゃうんです。
出産時には大量に分泌して子宮を収縮。産後には、乳腺を収縮させて母乳を出します。
このホルモンには、感情の振れ幅を大きくする働きも!
いとしいものは、より、いとしく
不快なできごとは、いっそう、不愉快に感じます。
子どもを危険から遠ざけるために、
不愉快な出来事 → キケン!!
と強く感じるようになっているのだとか。
そして、危険と察知したものに攻撃になることは、生き物の本能的な活動ですね。
ちょっとしたことでも、オキストシンが分泌されると、強く激しく感じてしまいます。
でも、これは子どもを守るための仕組み。
しかたのないことなのです。
でも、これを逆手にとれば、小さなことでいっぱい感謝されることもできますよね!
このホルモンは授乳時に分泌されます。
番組の実験では、授乳後にパパがママと向き合って、ママの悩みを聞き、子育ての意見をうけいれているとき、ママのリラックス度がアップしていました。
パパが家事や育児をするなら、授乳後が狙い目かもしれません。
でもって、ママがイライラしそうなことは授乳後には慎みましょうね。
これって本当? 違うんじゃない? というのは自分や周りからの意見でも感じていたのですが…
この番組が実験してくれてスッキリ!しました。
出産経験のない女子大生に数カ月赤ちゃんの世話をしてもらい、脳の計測をしたところ、
育児をする前と後では、
赤ちゃんを見たときに感じる愛情の大きさに変化がありました。
育児経験後のほうが、赤ちゃんを見たとたん、脳が「かわいい!」という信号を出すんですね。
これが一般的に「母性本能」と呼ばれているもので、経験を積まないと得られないと分かりました。
(本能じゃないやん…)
昔は、出産する前に赤ちゃんの世話をする機会がありました。
妹や弟の世話をしたり、近所のこどもを預かったり…
しかし、現代ではその機会がほぼ失われています。
出産して初めて、赤ちゃんの世話をする女性が大半ではないでしょうか。
母性本能を獲得するのはこれからなのです。
ママゲストは、眞鍋かをりさん(0歳3カ月ママ)、虻川美穂子さん(0歳11カ月ママ)のふたり。
3男1女の父である恵俊彰さんがパパゲストとして登場。
ゲストの意見も優しくて共感できて、ストレスフルなママが見ても楽しめる内容になっていたと思います。
この番組をみることで、苦しい現状が変わるわけではありませんが、
なぜなのか?
を知ることは、気持ちを変えてくれると思います。
出産・子育ては、生き物の本質でおこなう仕事です。
体に組み込まれたものなのですね。
それがどういうものだったのか知るだけで、心が軽くなりそうです。
DVDが発売されました。
NHKスペシャル ママたちが非常事態!? [ (ドキュメンタリー) ]
関連書籍も発売しています。
ママは悪くない! 子育ては科学の知恵でラクになる [ NHKスペシャル「ママたちが非常事態!?」取材班 ]
ママたちが非常事態!? [ NHKスペシャル取材班 ]
人間の生活はここ100年で急激に変化しました。
700万年をかけて、作り上げてきた、人間の体。
たった100年で変えられるわけがないのです。
体のなかに潜む本能を知り、うまくつきあう方法を知るほうが、ずっとスマートなやり方じゃないかな、と思います。
このテーマ、続編希望!
子育て番組はあまりチェックしないのですが、
これは気になって録画予約。
育児がタイミングよく済み、リアルタイムで見ることができました。
ふむふむナルホド~と思ったところをまとめておきます。
- みんなで子育てするのが人間
- イヤイヤ期の原因は、二足歩行のせい
- 夜行性だから夜泣きする
- 出産・授乳時に分泌されるのは愛憎ホルモン
- 母性は経験によって得られる
人間がもつ、子育ての本能とはいったい何なのか?
「母性本能」とか、思い込みで語られがちなそれを、科学的に解明している内容でした。
では、ひとつずつ見ていきましょう。
みんなで子育てするのが人間
人間にもっとも似ていると言われる動物がチンパンジーです。チンパンジーは出産すると、子どもが独り立ちするまでの5年間、つきっきりで育児をします。
その間、母チンパンジーは赤ちゃんを産みません。
しかし、人間は「年子」という言葉にもあらわれるとおり、毎年こどもを産むこともします。
これが人間の数を増やし、種が繁栄できた要因の一つ。
次々に子どもを産む、というサイクルは、
仲間(母親以外の人)が子育てを一緒にできる
という前提があってこそのものだったようです。
一人っ子が増えている = 母親が一人で育児をしている
といえるのではないでしょうか。
産後の母親たちは本能的に仲間を作ろうとします。
共同養育(一緒に子育て)できる仲間を探しているのですね。
けれども、「ママ友」というつながりは日本独自なのだそう。
番組の中では、日本の母親が、世界の中でも孤独な環境で子育てをしているというデータがしめされました。
共同養育をしようとする本能が、孤独な日本の母親たちでは「ママ友とつながる」というカタチであらわれているのですね。
イヤイヤ期の原因は、二足歩行のせい
常に二足歩行をするのも、人間が他の動物とは違うことの一つです。このスタイルのために、人間は産道(赤ちゃんが産まれてくるときに通る道)が狭くなりました。
脳が小さいまま、生まれてくるしかないのです。
未発達な状態の脳には「欲求を我慢する」ということができません。
我慢できるようになるには、脳が発達しなければならない。
脳が発達し、我慢できるようになる → イヤイヤ期の終わり
脳の成長は思春期まで続くそうです。
脳が成長すれば自然と我慢できるようになるそうですよ。
しつけも大事ですが、まず脳が成長していなければダメなんですね。
夜行性だから夜泣きする
夜泣きは胎内の生活リズムを引き継いでいるから、なのだそう。胎児は、夜行性なのです!
なぜかというと、胎児は母体から栄養やら酸素を吸い取って大きくなりますね。
その時の母体への負担を減らすため、母親の活動が少なくなる夜間に目を覚まして、(母体から)酸素を奪うようにしているのです。
産まれてからもその習慣が抜け切れず。
産まれてからしばらくの間は、赤ちゃんは夜に活動しちゃうんです。
出産・授乳時に分泌されるのは愛憎ホルモン
オキストシンは、筋肉を収縮させる作用があります。出産時には大量に分泌して子宮を収縮。産後には、乳腺を収縮させて母乳を出します。
このホルモンには、感情の振れ幅を大きくする働きも!
いとしいものは、より、いとしく
不快なできごとは、いっそう、不愉快に感じます。
子どもを危険から遠ざけるために、
不愉快な出来事 → キケン!!
と強く感じるようになっているのだとか。
そして、危険と察知したものに攻撃になることは、生き物の本能的な活動ですね。
産後クライシスの原因でもある?
パパにイライラしちゃう「産後クライシス」が関係しているのも、ここじゃないかな、と思いました。ちょっとしたことでも、オキストシンが分泌されると、強く激しく感じてしまいます。
でも、これは子どもを守るための仕組み。
しかたのないことなのです。
でも、これを逆手にとれば、小さなことでいっぱい感謝されることもできますよね!
このホルモンは授乳時に分泌されます。
番組の実験では、授乳後にパパがママと向き合って、ママの悩みを聞き、子育ての意見をうけいれているとき、ママのリラックス度がアップしていました。
パパが家事や育児をするなら、授乳後が狙い目かもしれません。
でもって、ママがイライラしそうなことは授乳後には慎みましょうね。
母性は経験によって得られる
赤ちゃんを産めば、母性本能が出てくるこれって本当? 違うんじゃない? というのは自分や周りからの意見でも感じていたのですが…
この番組が実験してくれてスッキリ!しました。
出産経験のない女子大生に数カ月赤ちゃんの世話をしてもらい、脳の計測をしたところ、
育児をする前と後では、
赤ちゃんを見たときに感じる愛情の大きさに変化がありました。
育児経験後のほうが、赤ちゃんを見たとたん、脳が「かわいい!」という信号を出すんですね。
これが一般的に「母性本能」と呼ばれているもので、経験を積まないと得られないと分かりました。
(本能じゃないやん…)
昔は、出産する前に赤ちゃんの世話をする機会がありました。
妹や弟の世話をしたり、近所のこどもを預かったり…
しかし、現代ではその機会がほぼ失われています。
出産して初めて、赤ちゃんの世話をする女性が大半ではないでしょうか。
母性本能を獲得するのはこれからなのです。
最後に
番組の内容を私なりの視点でまとめました。ママゲストは、眞鍋かをりさん(0歳3カ月ママ)、虻川美穂子さん(0歳11カ月ママ)のふたり。
3男1女の父である恵俊彰さんがパパゲストとして登場。
ゲストの意見も優しくて共感できて、ストレスフルなママが見ても楽しめる内容になっていたと思います。
この番組をみることで、苦しい現状が変わるわけではありませんが、
なぜなのか?
を知ることは、気持ちを変えてくれると思います。
出産・子育ては、生き物の本質でおこなう仕事です。
体に組み込まれたものなのですね。
それがどういうものだったのか知るだけで、心が軽くなりそうです。
再放送スケジュールはこちら
NHK総合
2016年3月24日(木)25時00分~25時49分
2016年2月3日(水)午前0時10分~午前1時00分
NHK総合
2016年3月24日(木)25時00分~25時49分
2016年2月3日(水)午前0時10分~午前1時00分
DVDが発売されました。
NHKスペシャル ママたちが非常事態!? [ (ドキュメンタリー) ]
関連書籍も発売しています。
ママは悪くない! 子育ては科学の知恵でラクになる [ NHKスペシャル「ママたちが非常事態!?」取材班 ]
ママたちが非常事態!? [ NHKスペシャル取材班 ]
人間の生活はここ100年で急激に変化しました。
700万年をかけて、作り上げてきた、人間の体。
たった100年で変えられるわけがないのです。
体のなかに潜む本能を知り、うまくつきあう方法を知るほうが、ずっとスマートなやり方じゃないかな、と思います。
このテーマ、続編希望!